「訳が分からない!混乱します!」
工事名:市営のグラウンド整備工事
作業内容:現場事務所での実施工程の打ち合わせ。
安全指示:次の工程を考えた工程を組むこと!
KY活動:説明は簡潔に。
人員3名
監督のパンツ
監督のクロッキーさん
設備の監督のオラオラさん
ご安全に!
・設備の打ち合わせ
今日は、ぼくとクロッキーさんと二人で、「グラウンド改修工事」の現場事務所で打ち合わせです。
工事も終わりに近づき、あとは、屋外便所の仕上げと設備の器具付けを残すだけとなりました。
月末なので、来月の実施工程を含めての打ち合わせです。
しばらくして・・・
雑談も含め、今後の工程について調整していると、設備工事が施工に入らないと、次の工程に進めないことがわかりました。
そしてぼくが、
「設備屋さんの施工の段取り、どうします?」
と、クロッキーさんに尋ねました。
すると、
「設備屋さんは、どこの人なの?」
と、訪ねてきたので、
「設備屋のオラオラさんです。」
と、答えました。
すると、
思い出したかのように、ぼくに設備のオラオラさんの電話番号を聞き、すぐに電話します。
そして、
ぼくは、その電話のやり取りをクロッキーさんの横で聞くことになりました。
・電話(電話でのやり取り)
以下、
「建築監督クロッキー」さんと、「設備監督オラオラ」さんとのやり取りです。
クロッキー:「もしもし、オラオラさん?!早く出してよ!」
オラオラ:「え・・・、なにを?ど、どちらさん?」
クロッキー:「位置!位置!」
オラオラ:「え・・・、えっ!何の位置?・・・どちらさん?」
クロッキー:「手洗い器よ、手洗い器!」
オラオラ:「・・・どこの手洗い器ですか?えっ?」
クロッキー:「便所、男子便所!」
オラオラ:「いや・・・、現場はどこですか?」
クロッキー「ここ!ここの現場!」
オラオラ:「えーと・・・、ここと言われましても・・・」
クロッキー:「パンツの現場!」
オラオラ:「あぁー!パンツさんの現場のことですか!!」
クロッキー:「そうそう!それじゃよろしく!」
オラオラ:「ちょ、ちょっと待ってください、いつですか?」
クロッキー:「明日!」
オラオラ「えぇー!明日ですか!!・・・」
クロッキー:「それじゃよろしく!!ピッ」
オラオラ:「明日は無理です!」
クロッキー:「プー・プー・プー・・・電話は切れています。」
以上、電話のやり取り。
・電話の後
突然の電話にオラオラさんは、びっくりしたと思います。
名前も名乗らず、いきなり「出してよ!」です。
「何を?」
と、言いたくもなります。
電話の最中、オロオロしているオラオラさんの姿が目に浮かびます。
完全に「文法」を無視してます。
難解な暗号を解いている感じだったでしょう。
その場で、電話の内容を聞いていたぼくも、何を言っているのかわからず、暗号の解読に必死です。
クロッキーさんは、いつもこんな話し方で、多少は慣れているぼくですが、初めて話す人はびっくりしたと思います。
まとめると、
クロッキーさんはこう伝えたかったと思う。
「いつ:明日、
だれに:設備のオラオラさんに、
どこで:現場の男子便所の、
なにを:手洗い器の位置を、
どうした:出してもらいたい。」
多分、これで間違いないと思います。
完全に逆です。
日本語として成立していません!
それを反対から説明するクロッキーさん、必死に理解しようとするオラオラさん。
そして、
いつもしっかりしている「オラオラ」さんが、「オロオロ」さんになってます。
ぼくは、あらためて日本語の大切さを知りました。
電話を終えたクロッキーさんは、ぼくに向かって
「よし!これで大丈夫!!」
と、満足そうな顔で言いました。
と、言うことで工程の打ち合わせも無事?・・・終わりました。
・そのあと
あとで、オラオラさんから、ぼくに電話があり、
「クロッキーさんの電話の内容、もう一度教えてください・・・パニックになったもので・・・」
そしてぼくは、こう言いました。
「横で聞いていたのでわかります。・・・その気持ち・・・痛いほどよくわかります・・・」
と、優しく声をかけてあげました。
下請けのオラオラさん・・・
「施工以外のことで大変だなぁー」
と、思い、心の中でそっと手を合わせました。
以上お疲れ様です。感謝!!