「嵐のあとの工事現場!そこでまさかの出来事が!」
前回のつづきを書きたいと思います。
工事名:道路の維持管理業務の委託
作業内容:真夜中の土砂除去
安全指示:真っ暗の中の作業になるので安全を怠らないように!
KY活動:周りが見えないので周囲の確認。
人員以下3名
監督のパンツ
道路管理課の担当者
作業員のゴリゴリ君
それではご安全に!!
・前回のつづき
道路維持管理の緊急災害に巻き込まれたぼくと、入社2日目で土木経験なしのゴリゴリ君。
真夜中に突然呼び出され、訳も分からないまま一人現場へ置き去りにされました。
さて、この後どうなることやら・・・
・次の現場
ひどくはないのですが、いまでも雨は降り続けます。
前の現場へゴリゴリ君を一人置き去りにして、ぼくと道路管理課の担当者は、次の現場へと到着しました。
災害場所を見渡すと少し安心しました。
その現場もそれほどの被害はなく、土砂の除去作業は、明日でもいいとのことでした。
そのあと担当者と別れ、闇の中に残したゴリゴリ君のもとへ向かうため、車に乗り込みます。
すると、
緊張が解けたからか、ホっとして急に疲れが出ました。
五分ほど休憩しようと座席のシートを倒して横になります。
「今日も疲れたな・・・五分ほど仮眠しよう・・・」
「Zzz・・・」
・翌朝になり・・・
小鳥の鳴き声・・・
朝の太陽の光・・・
目が覚めると朝の六時です。
昨日の大雨がうそのようです!
清々しい朝です!完全に疲れが取れました!!
ぼくは、昨日は大変だったなと思いながら、煙草に火をつけようとしたとき、とても大事なことに気付きました。
「あ・・・」
やってしまいました!
そうです!
その通りです!!
忘れていました・・・
ゴリゴリ君を一人にしたまま眠ったのです。
闇の中に置き去りにしたまま爆睡したのです!
入社二日目の「子ウサギ」のようなゴリゴリ君を!!
さすがに、家に帰っていると思いながらも、ゴリゴリ君を残した現場へ向かいます。
現場へ到着し、恐る恐る周りを見渡すと、
いました・・・
まさかの作業中でした。
土砂除去の作業中でした!
ぼくが来ていることに気付かず、一心不乱に土砂を!
スコップで!掘ってます!!手掘りです!!
足早に近づき、声をかけるとゴリゴリ君は、
「あっ!遅かったですね。」
と言いながらその場に座り込みました。
無理もありません!
6時間近く作業してたのです!
大型ダンプ3台分は掘ってます!!
逸材です。
なかなかいません。
漆黒の雨の中、たった一人で、カッパも着ずに、掘る人なんて・・・
その姿を見たぼくは、あしたのジョーの最終回が脳裏に浮かんできました。
「真っ白になったジョーが・・・」
しかも、ぼくは車の中で寝てました。
爆睡です。
疲れも完全に取れてスッキリしています。
でも、寝てたなんて言えません。
到底言えません。
「ぼくも巡回していて寝てないんだけど、よくがんばったね!」
と、うそを言うと、
「はい!命令通り、作業しました。パンツさんも頑張っているんで!!」
と、ぼくの心に「ぐさり」と刺さるように答えます。
ぼくは違う意味で、感動しました。
ぼくなら帰ります。
速攻で帰ります!
天然なのか、何なのか、よくわかりませんが、とにかく逸材です。
大事に育てたいと思います。
ぼくの「しもべ」として・・・
そんなこんなで作業を終えて、現場を後にしました。
・作業終了
ぼくの命令を忠実に実行するゴリゴリ君を対して、ぼくはこう決意しました。
「ゴリゴリ君をぼく専用の鉄人28号にしてみせると!!」
そして次の日から「鉄人28号改造計画」が始まったのです。
注:鉄人28号はリモコンで動くロボットです。
以上お疲れ様です。感謝!!