「石積という職人の仕事を初めて行う素人!」
工事名:道路の災害復旧工事
作業内容:大雨で崩れた石垣の復旧作業です。
安全指示:バックホウとの併用作業になるので、合図の徹底!
KY活動:オペレーターに分かり易い合図をする。
人員は3名です。
監督のパンツ
作業員のゴリゴリ君
作業員のアルチューさん
それではご安全に!
・初めての作業開始
市役所発注の災害復旧の工事現場です。
今回の作業は、大雨で壊れた石垣復旧のための石積と、裏込め材の砕石を入れる作業です。
小規模な災害復旧の工事なので、ぼくがバックホウのオペレーターをします。
そして、アルチューさんが石垣の石を積みます。
そしてそして、ゴリゴリ君が補助作業をします。
まぁ、
いわゆる、手元と呼ばれるヤツです。
もちろん、手元しかできません。
「・・・」
ぼくは不安です。
ゴリゴリ君は、生まれて初めて石積工事をします。
「と・て・も・不安」です。
何をやらかすか・・・
・石積作業が始まった!
まず、アルチューさんが石積用の石を選び、玉掛をします。
普段は、普通作業員なのであまり上手くありません。
しかし、
自分をうまく見せようと、知ったかぶりをしながら、ぼくにアピールしてきます。
ぼくは、それを無視しながら移動式クレーンのフックを玉掛けしたチェーン近づけます。
フックにチェーンを掛け、ゴリゴリ君の待つ石の設置場所まで吊り上げます。
吊り上げ作業というのは、掘削作業と違い、結構気を使います。
なるべく揺れないように運ばなければならないし、1cm2cmの微調整にも答えなくてはなりません。
なので、当然集中しています。ピリピリしています。
石の設置箇所へ近づくと、育ちが良く上品なゴリゴリ君が、蚊の鳴くような声で合図をしますが、エンジン音のせいもあり、ぼくには全然聞こえません。
しかし、頭の上で大きく両手を交えながら、うれしそうに合図をしているのでわかります。
・初めての石の据付!
石の設置場所まであと50cmとなりました。
ゴリゴリ君が石を安定させるため、両手で石をつかみます。
そして、
ぼくに石を降ろすように、声を出して合図します。
が・・・
聞こえません。
合図の声が小さいので、何を言っているのか全然わかりません。
金魚みたいに口をパクパクさせています。
手で合図しようにも、必死になって両手で石を持っているので、合図できません。
片方の手を離せばいいのに、要領が悪いためか、手を離せません。
ぼくはイライラしながらも、長年の勘で、
「危険はない!降ろしていいはず!」
と読みます。
さらに、
読唇術を使い、ゴリゴリ君の行動を読み解きました。
「んー、お・ろ・し・て・かな?」
と読み、吊っている石を降ろします。
とりあえず、石を据え付けたゴリゴリ君は、
微調整のためにアルチューさんを呼びに行きます。
そして、
微調整が終わり一個目の石積完了です。
いやー、ぼくは疲れました。普段の3倍です!!
石を一個据え付けるだけで、こんなに疲れるとは思いませんでした
あと何十個あるんだろう・・・
石積工事②につづく
・そのあとのこと
さすがゴリゴリ君。
ぼくに楽をさせてくれません。
初めての作業なので、できないのはわかりますが・・・
高校生のアルバイトよりひどいです。
要領がものすごく悪いです。
中学生レベルです。
でも、
そんなゴリゴリ君が、ぼくは大好きです。
以上お疲れ様です。感謝!!