工事現場はゆかいな動物園!

工事現場で働く人たちが集まる建設業界で、ぼくが出会ったゆかいな仲間(動物?!)たちを、紹介していこうと思います。土木・建築の現場監督による観察記録。

入社二日目①いきなりの夜間作業~土木作業員ゴリゴリ編2~

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「土木経験なしの元事務職のゴリゴリ君!始動!」

 

今回はどういう風にして、ぼくを楽しませてくれるのか!

乞うご期待!!

 

工事名:道路の維持管理業務の委託

作業内容:真夜中の緊急出動

安全指示:落ち着いて行動するように!

KY活動:何が起こるか、わからないので幸運を祈る

 

人員以下3名

監督のパンツ

道路管理課の担当者

作業員のゴリゴリ君

 

それではご安全に!!

 

 

・維持管理業務という名のしごと

ぼくの会社は、国道や県道などの維持管理の業務を委託していて、災害が起こると道路管理者から緊急出動命令が発動されます。

その命令は用事があろうが、風呂に入っていようが、寝ていようが、お構いなしに電話で呼び出されます。

 

そして,

一般車両が通れるように、応急処置をしなければなりません。

絶対です!!

何があろうと出動しなければなりません!!

真夜中の土砂降り雨の現場は、ものすごく怖いです!とても危険です!

急がないといけません!3日続くと、眠いし、きついし、行きたくないです!!

そんな過酷な業務管理を、ぼくの会社は委託しています。

 

ところで、

昨日入ったばかりの入社2日目のゴリゴリ君は、土木経験が全くなく、前の仕事は事務系の仕事だったそうです。

 

もし、

緊急出動となると、パニックになるのは目に見えています。

不謹慎ではありますが、ぼくはワクワクしています。

そんなゴリゴリ君に、神様のいたずらか、わかりませんが今日は朝から雨が降っていて、夜になると大雨になる予報です。

 

「・・・」

 

ぼくは朝から悪い予感がします。

この時期の雨はハンパなく降ります!

土砂崩れが起きます!絶対に・・・!

不安を残しつつ、ワクワクを抑えつつ、今日の普段の作業は終わりました。

 

 

・緊急出動です!やっぱりか・・・

次第に雨足が強くなり、夜の10時頃になると、外は土砂降りの大雨です。

一応ぼくは、緊急出動があってもいいように、心の準備をして眠りにつきました。

 

「Zzz・・・」

 

突然、夜の12時過ぎに電話が鳴ります。

予感的中です!

緊急出動です!!

急いで作業服に着替えて、現場へと向かいます。

その途中、電話で各作業員に指示を出しますが、なかなか連絡が取れません。

そして、唯一連絡のとれたゴリゴリ君に、

 

「土木作業で使う道具を一式準備して、現場に来るように!」

 

と、指示を出します。

もちろんゴリゴリ君はパニックです。

まともにしゃべれていません。

作業内容もわからずに、未知の世界へと連れていかれます!

多分ですが、ゴリゴリ君の頭の中で、名曲【ドナドナ】が流れていると思います。

 

 

・災害現場に到着したが・・・

雨は止みそうにありません。

ぼくは夜の12時半に現場へ到着しました。

ゴリゴリ君もぼくと同時に現場へ着きます。

見るとパニック状態です。

でも、緊急なのでほっときます。

放置プレイです。

先に現場についていた道路管理課の担当者と、早速3人で災害場所を見に行きます。

災害場所を見ると思ったほどひどくなく、担当の人から明日の朝からでもいいと言われました。

 

しかし、

別の災害現場があるそうで見てほしいとのこと。

 

「わかりました。では早速見に行きましょう」

 

と、答えます。

そして、オロオロしているゴリゴリ君に、

 

「すぐ戻るからスコップで土砂を片付けといてくれ!」

 

と、指示を出すと、訳が分からないのに、精いっぱいの笑顔で

 

「ハイわかりました!」

 

と、答えて土砂の除去作業に取り掛かりました。

雨が降り続く漆黒の闇の中で、土木経験なし、入社2日目のゴリゴリ君。

ぼくは現場へと置き去りにします。

初めてのスコップ作業が真夜中とは・・・

残酷ですがこれも仕事です!

 

そして、

災害現場にゴリゴリ君を1人だけ残して次の現場へと向かいました。

さぁ、

この後とんでもないことに!!

ということで、今回はここまでです。

 

 

・次回につづく

入社2日目②真夜中のスコップにつづく。